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不服2012-6335 拒絶査定不服の審決

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商願2011-34153拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。

理由

1 本願商標 本願商標は、別掲のとおり、やや赤みがかった茶色の「Iwatani」の欧文字を横書きしてなり、第1類、第4類、第6類、第11類、第14類、第17類及び第29類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成23年5月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、ありふれた氏、『岩谷』に通ずる『Iwatani』の文字を表したものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。」と認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、やや赤みがかった茶色の「Iwatani」の欧文字よりなるものであるところ、これは、その構成文字に相応して「イワタニ」と読まれるものである。 そして、この読みに当てはまる語としては、姓氏の一である「岩谷(イワタニ)」があるが、該文字は、別の読みを持つ姓氏として、「イワヤ」と呼ばれる場合の方が、「イワタニ」に比してかなり多いものである。 加えて、インターネット情報によれば、該文字は、ガス事業等を行う企業としての「岩谷産業株式会社」が圧倒的に多く検索されるものであり、これよりは、請求人の略称を想起させるものと認められるものである。 してみれば、本願商標は、上記の複数の意味合いを想起させる欧文字よりなるものであって、これより一義的に姓氏の一である「岩谷(イワタニ)」を認識させるものとはいい難く、むしろ、請求人を想起させるものであるから、単にありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということはできず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第4号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。